保護者が園を探すとき、園の名前や「近くの保育園」で検索して、地図に出る情報で場所・時間・電話番号を確かめるのはごく普通の動きです。その情報の多くは、Google のビジネスプロフィールから表示されています。ここに古い時間や誤った名称が出ていると、園のホームページをどれだけ整えても、保護者が最初に目にするのは誤った情報になります。

この記事では、ビジネスプロフィールを園の側で管理できるようにする手順、名称・住所・カテゴリ・時間の正しい入れ方、写真とクチコミの扱いを、Google のヘルプに書かれている決まりに沿って整理します。園のホームページに載せる情報の整え方は保育園のホームページに載せる情報で、募集全体の流れは園児募集の方法で扱っています。


まず確かめること:誰が管理しているか

Googleマップには、園が自分で登録していなくても、園の情報が載っていることがあります。最初に確かめるのは次の3点です。

確かめること見るところ対応
園の情報が載っているか園の名前で検索し、地図と検索結果の右側(スマートフォンでは上部)に出る情報載っていなければ新しく登録する
園の側で管理できる状態か「このビジネスのオーナーですか?」などの案内が出ているか出ていればオーナー確認を行う
同じ園が2つ以上出ていないか旧名称・分園・別の住所表記で重複していないか重複は削除や統合を依頼する(1拠点につき1つが原則)

Google のガイドラインは、ビジネスプロフィールはビジネスにつき1つとしています。改称した園や移転した園では、古い名称や住所のまま別の登録が残っていることがあります。

管理者は、職員個人のアカウントではなく、法人が管理するアカウントにそろえます。担当の職員が異動や退職をしたときに、誰もログインできなくなるのを防ぐためです。個人のアカウントで管理している場合は、法人のアカウントをオーナーに加え、担当者は管理者として追加する形にしておきます。


名称・住所・カテゴリ・時間の入れ方

Google の「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」には、項目ごとの決まりがあります。園に関係するところを整理します。

名称

名称は、看板や書類で一貫して使っている園の名前をそのまま入れます。ガイドラインは、名称にキーワード・営業時間・住所・電話番号などを足すことを禁じています。

  • よくない例: 「〇〇保育園|0歳から預かり・駅徒歩3分・見学受付中」
  • よい例: 「〇〇保育園」(看板や運営規程の名前と同じ)

名称に宣伝の言葉を足すと、利用者からの修正の提案や Google の審査で直されたり、表示が止まったりすることがあります。特色は名称ではなく、説明文と写真で伝えます。

住所と地図のピン

住所は、園の所在地を正確に入れます。地図のピンが建物の位置からずれていると、保護者が迷います。ピンの位置は、園の入口(送迎で使う門)の位置に合わせておくと親切です。

カテゴリ

カテゴリは、中核の事業に当てはまるものを、できるだけ少なく選ぶのが原則です。メインのカテゴリには、園の種類をいちばん具体的に表すもの(保育園・幼稚園など、候補に出るもの)を1つ選びます。認定こども園のように複数の性格を持つ園は、メインを1つに決め、必要ならサブのカテゴリを足します。

営業時間

営業時間には、保護者が園に来られる通常の時間を入れます。園の場合は、開所時間を入れるのがふつうです。

  • 延長保育の時間まで含めるかどうかは園の方針で決め、ホームページと同じ書き方にそろえます
  • 年末年始・お盆などの休園日は、「特別営業時間」で前もって入れておきます
  • 見学を受ける時間や電話の受付時間は、営業時間ではなく説明文やホームページで案内します

開所時間を変えたときは、園のホームページ・ここdeサーチ・自治体の一覧と同じ日にビジネスプロフィールも直します。掲載先を1つの表で管理する方法は、ホームページの記事の「整える手順」に表の見本があります。

電話・ウェブサイト・説明文

  • 電話番号 … 保護者からの問い合わせを受ける番号を入れます。法人の本部の番号しか出ていない、ということがないようにします
  • ウェブサイト … 園のホームページのトップか、園のページに直接つながるURLを入れます。法人のトップしかない場合は、園のページのURLを入れます
  • 説明文 … 保育の方針や特色を、事実にもとづいて短く書きます。ガイドラインは、説明文にリンクを入れることや、過度な宣伝の表現を禁じています

写真の扱い

保護者は、写真で園の雰囲気・外観・入口の場所を確かめます。載せる写真は、次の順で整えます。

  1. 外観と入口 … 初めて来る保護者が、建物と門を見分けられる写真
  2. 保育室・園庭 … 子どもが写っていない時間に撮ったもの
  3. 給食・行事 … 子どもの顔が分からないもの

子どもの顔や名前が写った写真は、保護者の同意が無い限り載せません。ビジネスプロフィールの写真は誰でも見られ、保存もされます。同意の取り方と、同意を取り消されたときに差し替える手順は、ホームページと同じ決まりで扱います。

利用者が投稿した写真にも、子どもの顔が写っていることがあります。見つけた場合は、Google の画面から削除の依頼(報告)ができます。


クチコミの扱い

禁じられていること

Google の「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー」は、実際の体験にもとづかない投稿を虚偽のエンゲージメントとして禁じています。園の運営で気をつけたいのは次の行為です。

禁じられている行為園で起きうる例
クチコミの投稿と引き換えに、謝礼・割引・物品などを渡す「クチコミを書いた方に記念品」などの呼びかけ
否定的なクチコミを消したり直したりしてもらう代わりに、何かを渡す苦情の投稿者に、投稿の削除を条件に何かを約束する
肯定的なクチコミだけを選んで頼む満足していそうな保護者にだけ投稿を頼む
利益が相反する立場からの投稿職員や法人の関係者が、利用者を装って投稿する
職員に投稿を求めたり強いたりする職員に投稿を割り当てる

こうした投稿は削除の対象になり、ビジネスプロフィールそのものに制限がかかることもあります。クチコミの数を増やすことを目標にせず、書かれたクチコミに誠実に返信することに力を使います。

返信の仕方

オーナーは、クチコミに返信できます。返信は園(ビジネス)からの返信として公開され、投稿した人にも通知されます。あとから編集や削除もできます。

返信の決まりを、園の中で先に決めておきます。

  • 返信するのは誰か … 園長か、園長が決めた担当者。内容は園長が確かめてから出す
  • 個人が特定できることは書かない … 子どもの名前・クラス・日付・出来事の細部は、書いた本人が書いていても返信では触れない。在園しているかどうかも答えない
  • 苦情には、事実の言い合いをしない … お礼と、話を聞く窓口(電話・面談)を示すところまでにとどめる。具体的な対応は、園の苦情解決の仕組みで行う
  • 宣伝を書かない … 返信の中で空き状況や見学を勧めることはしない
  • 返信の目安を決める … 「気づいてから数日以内」など、園で守れる範囲で決める

保育所には、利用者からの苦情に対応する窓口を設けることなどが求められています(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第14条の3)。クチコミに苦情が書かれた場合も、返信の場で解決しようとせず、この窓口の手順につなぎます。


実行時の落とし穴

  • 職員個人のアカウントで管理している。担当の異動や退職でログインできなくなり、情報を直せなくなります。オーナーは法人のアカウントにそろえます。
  • 名称に宣伝の言葉を足す。ガイドラインに反し、直されたり表示が止まったりします。
  • 開所時間の変更をビジネスプロフィールだけ直し忘れる。保護者が最初に見るのは地図の情報であることが多いので、ホームページと同じ日に直します。
  • クチコミへの返信で、在園の有無や出来事の細部に触れる。返信は誰でも読めます。個人が特定できることは書きません。
  • クチコミを頼む呼びかけに、謝礼や記念品を付ける。ポリシーで禁じられています。

まとめ

  1. 園の名前で検索し、園の情報が載っているか、園の側で管理できるか、重複していないかを確かめる。オーナーは法人のアカウントにそろえる。
  2. 名称は看板と同じ名前だけを入れ、キーワードを足さない。カテゴリは中核の事業に当てはまるものを少なく選ぶ。
  3. 営業時間・電話・ウェブサイトは、園のホームページ(正本)と同じ日に同じ内容で直す。
  4. 写真は外観と入口から整え、子どもの顔が分かる写真は同意が無い限り載せない。
  5. クチコミは頼み方を工夫するより、返信の決まりを作り、個人が特定できることを書かずに誠実に返す。

参照した資料